Yちゃんのトレーナー

小さなかわいい仔犬が来たということで、
たくさんの知人・友人に見に来てもらいました。
おじ・おば・いとこに始まり、
母の会社のお友達、私の会社の先輩、学生のときの友達、などなど・・・。
そこから一人の犠牲者が出てしまいました。
その人の名はYちゃん。
そう、つくしにタイルカーペットをプレゼントしてくれた私の親友です。

Yちゃんはバジルという名前のスムースチワワの男の子を飼っています。
バジルは、飼い主であるYちゃんと、なぜか私と、
Yちゃんのお父さん・お母さんにはいい子にしていますが、
その他の人間には遠慮なく噛み付くという、
これまた飼い難い方のチワワで、
(チワワは性格が真っ二つに別れるみたいです。おとなしくかわいい子と、異常にプライドが高い子と。)
Yちゃんは暴れん坊には慣れていました。
が、つくしは一味違います。何が違うかというと、口の大きさと爪のごつさと、力の強さです。

Yちゃんはバジルにするようにちょっかいを出し始めました。
すると、ヒートアップしたつくしは暴れん坊を通り越して暴走列車と化したのです。
部屋の隅から対角線の隅へ爆走。その真ん中にいるYちゃんにジャンプで「ドン!」と体当たり。
そして、服といわず手といわず足といわず髪といわず、ガジガジとかみまくり。
Yちゃんは10分くらいしかつくしの部屋にいなかったのに、
1週間以上つくしと格闘した私の傷だらけの手と同じ位の数の傷を負ったのでした。
そして、ふと見ると、トレーナーの左肩のうしろのところに直径2センチの穴が・・・。
Yちゃんに謝り倒したのは言うまでもありません。
そういえば、一瞬つくしがYちゃんの肩で宙ぶらりんになっていたような・・・。

つくしと遊ぶ用に古いトレーナーを着て来てくれたと言っていましたが、
それはよだれ対策で、まさか穴が開くとはYちゃんも思ってなかったと思います。
つくしは今でも興奮すると、走り回ります。
でも、今は少し大人になったのか、しつけのおかげか、真ん中に人がいても避けるようになりました。
もう、Yちゃんのような犠牲者は出ないと思います。
Yちゃんは穴の開いたトレーナーを、家にお客さんが来ない日に着ているそうです。
エコロジー。

穴といえば、つくしの部屋の窓のカーテンもひどい目に遭っています。
一時、暴走列車状態の時の標的になったことがあるのです。
暴走の途中で、「ジャンプ」・「噛み付く」・「バリッ」というのを何回か繰り返し、
古くなったカーテンは横に50センチ以上にわたって裂け、
そんな裂け目が平行に何本も入り、ジャンプしなくても噛み付けるようになってしまいました。
あーぁ。

大人になって、
「カーテンは遊ぶものではない」と
つくしが認識できるようになったので、
ラブリーなカーテンに変えました。
今のところ無事です。