2代目サークルを乗り越える

初代サークルがおんぼろんちょになったので、
今度は歯の破壊力にも負けないスチール製のサークルを買いました。
新しいサークルは入り口ドアの上部が円い形になった、
やっぱりかわいい感じのものでした。
入り口の鍵は、先の丸い金属の棒を差し込む形で、チェーンが付いていました。
サークルの高さは50cm。2ヵ月半のつくしには到底登れないだろうと思っていました。
「これ、やばいんじゃないの?」
と母が不吉な一声を吐きましたが、
聞こえない振りをしてつくしをサークルに残し、部屋を出ました。
30分後部屋に戻ると、脱走したつくしによって部屋はぐちゃぐちゃに・・・。
(そして、うれしそうなつくし・・・。)
「いや、これは何かの間違いだ」と、この現実を認めたくなかった私は、
再びつくしをサークルに残し、部屋を出ました。

そして5分後、ドアを開けると・・・
柵を中心にやじろべえ状態になったつくしが、
空を飛んでいるかのような格好で足をバタバタさせているところでした。

そして、ついに前側に頭から転げ落ち、うれしそうに私の足元に来て、ジーパンのすそを齧り始めました。

1時間ももたなかったサークルに脱力の私。
しかし私の父は、サークルにふたを閉めることを思い付きました。
素敵!!脱出不可能なサークルの出来上がりです。
(ちょっと・・いや、とても格好悪いけど)
そして、脱走できなくなったつくしはサークルの中で大暴れ。
カギのチェーンは引き千切り、柵を噛みまくり、それでもどうにもならないと知ると・・・。
ドアの丸くなったところを咥えて、地団駄を踏むのです。
その激しさは、まるで地震のよう。
「ガッコン!ガッコン!ガッコン!ガッコン!」
20回もすると疲れるらしくやめますが、
何回も繰り返すうち、ドアの丸くなったところが内側に90度程折れ曲がってしまいました。
そのサークルのかわいそうな姿と、
サークルに入ったつくしを上からベタベタと触れないもどかしさもあって、
買って半月後には新しいサークルを買いに行きました。
あ〜あ。